背景・概要

株式会社小川製作所は、東京都葛飾区で60年以上にわたり、板金や研磨を中心とした金属加工を行ってきた老舗の町工場です。TOKYO町工場HUBは、そのスタートから同社のパートナーとして様々な活動を行ってきました。現在、取締役で次期社長の小川真由さんが実質的に事業運営をしており、ものづくりインテグレータとしての新しいビジネスを展開し、大きな成果を上げています。

小川さんの技術者としての魅力は、慶應大学の大学院で宇宙船の設計を研究し、富士重工(現スバル)の新型航空機の設計部門で培った上流工程の理解と発想ができる上に、最先端の切削技術などを現場で学ぶために別の町工場に入社して4年間技術を学び、あらゆる加工技術に習熟し、自ら日々手作業で研磨の仕事を続けている製造工程の上流と下流を通貫した視野の広さと深い現場感覚です。

詳細は、こちらをブログをご参照:小川真由さんのストーリーがMONOistに掲載されました!

若く、魅力的な人柄の小川さんですが、日本のものづくり、そして製造業のあり方には非常に危機感を持っています。TOKYO町工場HUBでは、その思いブログに掲載し、小川さんのメッセージを発信してきました。

新しいビジネスモデル構築への挑戦

現在、小川製作所とTOKYO町工場HUBは、上記のような問題意識へのアプローチとして、新しいビジネスモデルの構築に挑戦しています。これは、従来の「町工場=下請け」という常識を根本的に変えようとするもので、技術をもつ製造者として発注者側と対等の立場でものづくりに取り組むことを目指しています。

その基本的なコンセプトは、例えば以下のようなものです。

  • 丸投げの案件は受けない。
  • 価格競争を求める案件は受けない。
  • 発注者側との試行錯誤を繰り返すことを前提とし、一緒に作り上げる。
  • ステップを短く区切り、実費ベースで請求を行う、など。

こういった基本コンセプトを事前に丁寧に説明し、依頼されてきた企業側にご納得をいただいた上で基本契約書を締結し、同じ目標に向かうパートナーとしての位置付けで仕事を開始しています。TOKYO町工場HUBは、基本契約書の当事者の1者として関わり、契約やコミュニケーションなどの点で小川製作所をサポートすると共に、発注側に対してビジネス・アライアンスやファイナンスなどの点で貢献する体制になっています。

企業と町工場のWin-Winを実現

町工場が対等の立場で仕事をすることは、決して企業の立場を落とすことでなく、双方のリスクを軽減しつつ、全体のコストを下げることになることから、発注する側にとってもメリットの大きいものです。2018年の夏から開始し、すでに数社との契約が締結できています。