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文化服装学院の文化祭!

学生によるファッションショー

椎名製作所のワークショップにご参加された文化服装学院の先生からご招待を受け、同学院の文化祭を見に行きました。もう夕方に近い時間だったにも関わらず、大勢の人たちが来ていて大賑わい。主催する側も見にくる側も、素敵なファッションで決めている人ばかりだったので、若干気後れしながらも、勇気を持って入りました。

最大の目玉は学生たちのファッションショー。まずはそちらを観るため会場へ。外には行列、中に入っても立ち見が何重にもできるほどの人気で、主催者からも観客からもすごい熱気が伝わってきます。

スクリーンに映された映像とBGMが会場の期待感を煽るようで、ワクワクが止まらなくなります。

すると会場が暗くなり、観客席からロープで引き上げられる一人の男性。アクロバティックなパフォーマンスと踊りが始まり、観客は突然異次元空間に投げ込まれたような感覚になりました。これがオープニングとなり、ビートの効いた音楽とともにファッションショーのスタートです。

今回は、複数のグループがそれぞれのテーマで彩られた衣装を作り、個性的な演出を競う構成になっていて、モデルたちがランウェイを歩く姿と様子は美しく、どのグループも驚くほどユニークで魅了されました。

創造することへの切実な情念

筆者は、ファッションについては全くの素人なので、素人としての感覚でしか物を言えませんが、素直に美しいと感じ、魅了されました。煌びやかさや奇抜さに目を奪われたというのではなく、若さが持つ熱量や、自分や世界を変えようとする切実さや思いが伝わってきて、それが色や形や動きに反映されているのを感じ、胸の奥を掴まれたという感覚でした。

実際、各グループの持ち時間は3分〜4分程度であったはず。でも、こうした一瞬とさえ思える時間のために、これらの衣装の、演出の、音楽の、その他すべての細部に到るまで、どれほどの思いや、時間や、汗や涙があったのだろうと想像すると、そしてそれは、ものづくりの現場に触れるとよくわかるのだけれども、並大抵なことではなく、やはり心を動かされずにはいられないのです。

ものづくりに限らないのですが、創造することへの切実な情念というものを人間は誰しも持っているのではないか。それを素直に出していける世の中であれば、どんなにか幸せだろう。

そんなことを思いながら、会場を後にしました。