株式会社小川製作所
航空設計技術 × 町工場の熟練技術
株式会社小川製作所は、東京都葛飾区で60年以上にわたり、板金や研磨を中心とした金属加工を行ってきた老舗の町工場です。TOKYO町工場HUBのスタート時から、同社とのパートナーシップを結び、様々な活動を共に行ってきました。現在、取締役で次期社長の小川真由さんが実質的に事業運営をしており、ものづくりインテグレータとしての新しいビジネスを展開し、大きな成果を上げています。。
ものづくりインテグレータ
「ものづくりインテグレータ」とは、アイデア段階から量産設計まで、新製品の設計と製造の両面において、ワンストップでソリューションを提供するものづくりのプロフェッショナルです。 精密機械加工、製缶・板金加工、研磨・研削分野に強みを持ち、50社以上の異業種パートナーとの協働により、アイデア段階の設計、試作品製作、部品加工、量産設計まで、企業のエンジニアや大学等の研究者の各ステージにおけるニーズにお応え致します。
小川製作所の魅力
小川真由さんは、慶應大学の大学院で宇宙船の設計を研究し、富士重工(現スバル)の新型航空機の設計部門に就職したのちに家業を継ぐことを決意。上流工程への理解が深い上に、最先端の切削技術などを現場で学び、今も自ら日々手作業で研磨の仕事を続けています。
製造工程の上流と下流を通貫した視野の広さと深い現場感覚が大きな魅力です。
取締役 小川真由氏
生まれも育ちも葛飾の江戸っ子で、慶應義塾大学大学院 理工学研究科を卒業後、富士重工業株式会社の航空宇宙カンパニー・航空機設計部にて、新型航空機の設計と開発に従事。現社長である父の背中を追い、祖父から2代続いている家業を継ぐことを決意し、富士重工を退社。5軸加工を得意とする切削加工の町工場にて技術・営業・経営を習得した後、2012年より小川製作所に入社、現在に至る。 「下町ロケット」を地でいく経歴で「(機械ではなく)人でしかできない仕事を突き詰めたい」と語る。明晰な知性を、明るい笑顔と誠実な人柄で包み、現場をよく知るエンジニアの味方として、顧客やパートナーから絶大なる信頼を得ている。大学時代はアメフトに打ち込み、現在は2児のパパでもある。
事業内容
株式会社小川製作所
小川製作所は1956年に創業し、製缶・板金加工を皮切りに、長年ものづくりに取り組んでまいりました。現在では、精密機械部品の製造・調達と機械設計・開発の新事業を加え、3つの事業部門を有機的に組み合わせて、お客様の様々なニーズにお応えしています。
製造技術の高い専門性と現場感覚を併せ持つ「ものづくりのプロ集団」です。製造の現場をもつ強み、100社を超える多種多様な製造工場のネットワーク、高度な設計開発力を生かし、企業の皆様の広範囲にわたるニーズや課題を理解し、効率的・効果的なソリューションを提供しています。
ホームページ:https://ogawa-tech.jp
60年以上の業歴を誇る板金・製缶、溶接・研磨は、医療・製薬、半導体、厨房・食品関連などあらゆる分野のステンレス製品の製作に高度かつ熟練の技術を有しています。特にハンドポリッシングやグラインダ研磨などの特殊研磨はお任せください。
ホームページ:https://tokyo-stainless.com
小川製作所では、100社以上のパートナーと組み、航空機、半導体、医療、製薬など先端分野の精密機械加工を手掛けています。材料から、加工、表面処理までワンストップで製品を実現します。試作・開発の単発案件にも対応しますのでお気軽にご相談を。
ホームページ:https://tokyo-precision.com
アイデアスケッチの段階から3D設計で3Dモデルを製作し、部品を図面化するまでのお手伝いを致します。 航空宇宙分野の設計を手掛け、製造・部品加工の現場を知る小川製作所ならではの品質とスピードで、御社の設計製作を支援します。
ホームページ:https://tokyo-machinery.com
小川製作所は、「ものづくりインテグレータ」として、金属加工に関わるパートナー企業50社以上と連携し、多様なお客様の要望にお応えしています。
複雑な工程では、複数の企業が関わることもあり、その調整は一般には非常に困難なものです。加工分野は非常に細分化されており、外からは同じ業種に見えても、取り扱いの材料が違ったり、扱える許容量が違ったり、得意分野が異なります。また、時期によってそれぞれの工場の負荷状況は異なります。
小川製作所は、常時パートナー企業との情報交換を重ねることで、お互いの負荷状況、得意分野、新規挑戦している分野等を把握しておりますので、案件ごとにベストマッチングを実現することが可能です。
【事例紹介】TEPCO様案件
株式会社小川製作所(葛飾区、代表取締役小川弘之氏)とTOKYO町工場HUBは、東京電力パワーグリッド株式会社より電力ケーブルの外導削り器補完治具の開発委託を受けて技術協力を行い、この度、試作品を完成、新規開発した技術の特許申請を共同で行い、開発した製品の量産時における製造販売を小川製作所が担うことに合意しました(2019年5月時点)。
小川真由氏のブログ
TOKYO町工場HUBでは、小川さんのメッセージを発信しています。日本のものづくり、そして製造業のあり方に強い危機感を持っています。
- 町工場の未来を拓くために:現場からの提言 (2017年5月)
- 町工場は「人」にしかできない仕事を核に(2017年7月)
- 生き残る町工場、消えゆく町工場 (2017年9月)
- あなたの見積依頼になぜ回答がないのか (2017年11月)
- なぜ見積金額に3倍の差があるのか (2018年1月)
新しいビジネスモデル構築への挑戦
現在、小川製作所とTOKYO町工場HUBは、上記のような問題意識へのアプローチとして、新しいビジネスモデルの構築に挑戦しています。これは、従来の「町工場=下請け」という常識を根本的に変えようとするもので、技術をもつ製造者として発注者側と対等の立場でものづくりに取り組むことを目指しています。
その基本的なコンセプトは、例えば以下のようなものです。
- 丸投げの案件は受けない。
- 価格競争を求める案件は受けない。
- 発注者側との試行錯誤を繰り返すことを前提とし、一緒に作り上げる。
- ステップを短く区切り、実費ベースで請求を行う、など。
基本コンセプトを事前に丁寧に説明し、依頼されてきた企業側にご納得をいただいた上で基本契約書を締結し、同じ目標に向かうパートナーとしての位置付けで仕事を開始しています。
会社概要
社名 | 株式会社小川製作所 |
代表者 | 代表取締役 小川弘之 |
創業 | 1953年1月 |
設立 | 2015年1月 |
資本金 | 8,000,000円 |
事業内容 | <ものづくりインテグレーター> 金属・非金属部品・製品の設計、開発支援、加工・製造、調達 |
業歴 | 1953年 小川源次郎(初代)が創業(厨房関連の板金業) 1989年 小川弘之(現社長)が代表に就任 2012年 小川真由(現取締役)が入社 2015年 株式会社に法人化 |
所在地 | 東京都葛飾区細田1−10−20 |
ホームページ | https://ogawa-tech.jp |
小川製作所関連の新着記事
[blog_posts items=”6″ type=”grid” orderby=”date” cat=”ogawa-seisakusho”]