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鍛治職人の包丁製作:ものづくり動画

神田外国語大学の学生である西村拓己さんが手がける「ものづくり動画」シリーズ。今回は、葛飾区の八重樫打刃物製作所を訪れました。江戸時代より続く刀鍛冶の伝統を今に引継ぎ、包丁をはじめ、木彫や革職人のための刃物を多数制作しています。

4代目の八重樫宗秋氏は、初代から受け継いだ鍛造技術を堅持し、現在も機械を使うことなく、全ての作品を手打ちによって制作しています。和包丁の製作は、たくさんの複雑な工程を経て制作されますが、その様子を本動画で克明に捉えています。ぜひご覧になってください。

和包丁は、刃となる硬い鋼を柔らかい鉄で挟むことで、硬さと粘り強さを両立する独特の性質を持ちます。高温で熱し、叩くことで鍛え、異なる性質の金属を接続させます。鍛造と呼ばれる工法です。その後、包丁の形に成形し、焼き入れによって極端に硬くし、焼き戻しによって粘りを出します。刃を研ぐ作業にも複数の工程があり、時間をかけて1本の包丁が完成していきます。

ご協力をいただきました八重樫打刃物製作所の皆様に心より御礼申し上げます。

西村さん、今回もお疲れ様でした!

西村さんの動画は、Youtubeチャンネル「The Process」にアップされています。ぜひ、チャンネル登録を!

八重樫打刃物製作所

八重樫打刃物製作所の和包丁は、手作りで生まれる切れ味と道具としての気品を併せ持っています。灼熱とハンマーのたたきで鍛えられ、丁寧に磨かれた刃は、トマトをまるで豆腐のように切り分けてしまいます。

手作りの和包丁には、気品が溢れる

「愚直に」という言葉そのとおりに、江戸から続く工法を守り続けている。

西村拓巳さんのプロフィール

神田外語大学イベロアメリカ言語学科ブラジル・ポルトガル語専攻3年。

小学生の時に始めたソフトボールをきっかけに、高校まで野球に励む毎日を送る。部活動を引退後、友人と旅行の1日をまとめた動画を作成し動画の魅力を発見。高校卒業時にクラスの卒業ムービーを作り、自分が作った動画で人の心を動かす経験をし、動画の魅力を再発見。大学に入り結婚式の最後に流れるエンドロールを撮影する仕事を開始。その後、自分で企画をしてみたいという思いから、日本の技術を世界に届けることを目標にした本プロジェクトを開始し、様々な方に支えられ現在に至る。

西村さんのメッセージ

将来は映像に関わる仕事をやりたいと思っています。しかし、このプロジェクトで多くの方と出会い、「何をするかよりも、誰とやるか」という価値観を大事にしたいと強く感じました。そのため人との繋がりを大切に、これからも様々なことに挑戦していきたいと思っています。